第1話 ピッザの魔力にはかなわにゃい
とあるよく晴れた昼下がりの荒れた台所で二柱の女神さま達が
散乱する料理道具の中で小さくなってお話しています
「あ~はやくピッザーニャこないかなあ お腹すいたねえ」
「そだねぇ はやくこないかなあ なんか興奮してきた!
そうだ 待ってる間になんかして遊ぼう」
「え~何するう? 塔壊してバベるとか? 大洪水おこして小舟でノアるとか?」
「いや ビッザが届かなくなるからやめて そこまでの遊びじゃなくて。。。」
「じゃあ 小説でも書く?」
「書き終わるまでにピッザ冷めちゃうじゃん!」、、、
なんてくだらなく話し合いをするうちに 決まった遊びが”分身限界チャレンジ!”
分身が得意な女神さまがポンポンポンと分身して限界までチャレンジしていく
ちまたでいま汚染ている遊び それ配達来る前に終わるのかな?
「よおおおし じゃああ いっくよおおおおお」ポンポンポンポン!
物凄い勢いで分身していく長身で肌が褐色の女神さま でも なんか変ね
「298 299! あ ちょっとたんま あんたもうそれ形がないじゃん!」
「あ~さすがに 分身し続けると なんか自分をなくすよねえ 本当の自分は!
とか言って やっぱり」
「いや だから気持ちの問題じゃなくて もう形がないからだめじゃんてこと」
「お腹がすいたからこう気合が足りないんだよお」
ピンポ~ン「すいません ピッザのお届けに参りました ピッザーニャですう」
「ほら ピッザ届いたよお あんたははやく分身かたしておいて!」
「え~ドミニョピザだったらもっとあれだったのにぃ」
「いいから はやく ピッザ受け取りであたしはサイズを戻すから!」
「へ~い ごちん ごちん」
分身を集めて体当たり合体している女神さま
「はあ298回目ぇ けっこう面倒くさいなこれ? あれ299だったよねえ?」
「ただいまあ おいしそうだよピッザはやくおいでえ やっぱり小さくなって
みると壮観な眺めね 興奮するうう」
「お!すぐ行ぅ あ そか 自分が1体だから合計299になるのか!うんうん」
テーブルに置かれたピッザに気を取られた女神さま達
その下を1体の何かがうにょりうにょり と 這っていく
そう褐色のスライムが、、、